科学陣営のもうひとっの提案  Another suggestion from the science camp

科学陣営のもうひとっの提案

 

  • 単行本: 515ページ
  • 出版社: 平河出版社; 改訂版 (1972/07)
  • 言語: 日本語
  • ISBN-10: 4892030104
  • ISBN-13: 978-4892030109
  • 発売日: 1972/07
  • 梱包サイズ: 18.6 x 13.2 x 3.4 cm

 

密教・超能力の秘密

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(2019/10/4 21:04時点)

 

 もうひとつの提案がある。

 著名な生物理学者であるE・ラビノヴィチは、

 「科学は、人類最初の共通事業である」

と説く。(科学と現代についての省察)

 『それは、異なった文明のなかで別々に始められたのだろうが、現代では全世界に普及した。現

在、科学の進歩に程度の差こそあれ、加わらない国は、世界中でおそらくないのではあるまいか。

その成果は、ストックホルムからシドニー、ノヴオンビルクスからパリ、ニューヨーク、東京の

図書館に納められている。---国際的な科学会議があるたびに、そこにはただひとつの科学があ

り、同一部門で働く世界中の科学者は同じ言葉を話し、同じ実験器具と論理的手順を用い、隣接

の二つの大学からきた同僚と同じように、お互いが理解することを確認している』

 

 もちろん、自然科学以外はこういうわけにはゆかず、社会科学または政治科学になればなるほ

どイデオロギー的なかねあいが強くなり、相互理解もしっくりいかなくなるけれども、とにか

く、この科学の国際協力の場を大切にして、科学の調整、適応をはかってゆこうではないかとい

うのである。

 一九六一年のストウの第七回パグウォッシュ会議は、世界的な科学努力の、野心にみちた憲章

を提案した。その成果を消滅させるようなことがあってはならない。科学革命は各国の特別な利

益追求を、危険な、報われるもののないゲームにしてしまった。それは、人類の前に、共通した

挑戦を提起し、国民の個々別々の、相争う欲望より、もっと意義のある共通の利益を作り出し、

かれら自身の利益のためや、人類のほかのすべての人々のために、主要な国際努力において、こ

れら共通の問題を追求する機会をあたえた。これが社会動物としての人類の進化の最終的な段階

である。もし、その処理を立派にやりとげるのに失敗したら、地球上の人間の優位の時代は、や

がて終りを告げることだろう』(傍点は著者)

 と彼は文章をむすんでいる。彼自身、パグウォッシュ会議のメンバーのひとりである。ねがわ

くばこれらの努力がすみやかに推進され、地球上の人間優位の時代が終りを告げるような事態の

発生をなんとか防いでもらいたいものだと念ずるのは、決して私ひとりではないであろう。けれ

ども、この運動は、科学の良心のみでなく、政治、思想、主義、利害、等がすべて融和し結集し

てはじめてその成果をあげることができるのであるから、現代の人類の様相からみて、日暮れて

道遠く、靴をへだてて蝉きを掻くの焦燥感をいだくのも、これはけっして私ひとりではないであ

る。

 焦燥感-? いや、むしろ絶望感である。ここにいたって、私は作家小松左京氏の文

章を思い浮かべざるを得ないのだ。

 『技術主義者、特に工学系の人びとのなかで技術の進歩は無限であり、われわれの世界は、未来

にむかって、無限に進化して行くとさえ考えている人がいる。ただしこの場合(人間)の問題は

視野からはずされていることが多い。人間の方は、そう簡単に(進化)しない。たしかに一万年

前の人間から見たら、人間のなかに、こんなにいろいろなことができる能力がかくされていたと

いうことはおどろくべきことだろうが、この能力は、もともと人類が発生した当時において(所

与)のものだったのであり、人間の肉体的条件は、現代人類の最初の祖先の発生当時とほとんど

かわっていないのである。人開け、自然環境の方を(変える)ことによって、適応してきた。し

かし機械系、特に自動機械系をつくり出した時、事情は変わってきたのである。

 人間が自分たちの生活のなかから抽出した合目的性と合理性という二つの原理を機械系にあた

え、これを追求しはじめた時に、機械系は(進化)しはじめた。機械はたちまち世界中に大増殖をはじめるとともに、すぐに人間の能力に追いつき、追いこしはじめた。そして人間の意志とは関係なしに、あるいは人間の意志を強制して、自動的に増殖し、発展しはじめた。

 現在われわれは、われわれの意志によって、機械系を発展させていると思っている。しかし、そこにいつの間にかひとつの歯止めがかかっていることをあまり気づいていない。個々の機械に

対しては、まだ人間の意志の自由がきく。しかし、機械系全部を廃止することは現在すでにでき

なくなっているのである! そこではこれを発展させるという方向でしか、人間の意志は、きか

なくなっているのだ。

 人間は、生物としては、機械なしでもりっぱに生きていける。今のところ、機械の方はそうも

いかない。しかし人類社会全体のレベルでは、今日すでに、人間が機械に依存する部分の方が機

械が人間に依存している部分よりけるかに大きい。人類は、(全体として)機械系の自動的発展

のなかに深くまきこまれっつある。個々の意志はもはや問題ではない。

 そして、機械系は、人間からあたえられた合目的性と合理性という原理のほかに、あまり余計

なものをかかえこんでいないから、当然(進化)のスピードは速い。それは、あるところまで

は、人間の適応を強制し(つつ進み)その適応が限界までくるや、もはやひよわで予盾性を多く

持つ人間の手を借りずに、自分で動き出す。人間系と機械系は、ある地点から急に平行線をたど

り出すのだ』(小松左京、人間の未来)

 平行線のうちはよいけれども、やがてそれは大きくひらいてゆくだろう。機械系はおそらく無

限に上昇線をえがき、人間系は下降線をたどってゆく。行きっくところは人間系の破産ではないか。

 電波工学者で作家をかね、かつナぐれた科学評論家のアーサー・C・クラークなど。はっきり

とそう考えているひとりである。人間は、やがてみずからの手で生み出した機械に、次第にその

地位をゆずり、機械系は、人類の滅亡とまでは行かなくとも、人間が歴史の主役からしりぞいて

しまったのちも、人胤よりさらに進化した生物として、もはや人類のあずかり知らない未来へむ

かって発展をつづけるだろう、と彼は「未来のプロフィル」のなかでのべている。

 その時もなお、機械と共生できるように、なんらかの形に変形または進化(あるいは退化か)し

た人間のみが、機械系の一部品のようなかたちで機械系とともに未来へ行く。しかし、その時、

現在のような「生物としての」人間は、もはや存在していない。巨大な人工頭脳におおわれた地

球の片隅に、あのアマゾンの奥地のインディオのようにとりのこされ、歴史の進行からしりぞい

て、自分たちの周辺にのみ関心をいだきながら、しずかに「種」としての滅亡の時を待ちっづけ

ることになるだろう。

 「機械が生きのこって人間がほろびるという考え方は乱暴だが、しかし論理的に不可能ではな

い」と(未来の思想)はいう。いくつかの疑問はのこる。まず第一に、機械系が人類の後継生物

になれるほど、それはどうまく発展するだろうか、ということがある。機械系が、人類をはなれ

て完全にひとり歩きできるようになる前に、機械系と人間系の予盾がひとつのデッドロックに乗

り上げ、人間が急速に衰弱あるいは滅亡し、まだ自己発展できる段階にまで達していない機械系

も、ともにほろびるということも十分考えられるケースである。私はむしろそのほうにつよい可

能性があると見る。

 人間は、いま、二つの面からはさみ討ちされているのである。ひとつは化学系からの環境汚染

による肉体の危機、ひとつは工学機械系の発達による精神知能の危機、この二つに直面している

わけである。このほかに、倫理体系の喪失からくる人間性の崩壊はさきに述べた。

 これらの危機を、一体どのようにして、ホモーサピエンスは回避して乗り越えるのか?

 科学者たちのいくっかの提案を、私たちは見てきた。しかし、これというキメ手はひとつもな

いのだ。どこまでも提案にとどまって、実現の可能性はごくうすい。

 私は思うのだ。

 機構や組織をいくら改造改変したところで、もうどうにもならなくなってしまっているのでは

ないのか、と。いや、第一、機構ひとつ、組織ひとつを思うように動かすことすら、できなくな

っているのではないのか? 人間自身が持つ能力が限界点に達してしまって、もはや打開するよ

ゆうも能力も全くなくなったギリギリのところに身をおいているというのが、現時点における人

間ということになるのではないのか、と。

 もしもそうだとするならば、残された道はただひとつしかない。それは、つまり、人間そのも

のを改造するということだ。

 ルネーデュボスの提案をふりかえってみよう。彼の提案は、すばらしいとまではいえないにし

ても、現在の危機を救う最善の方法というべきである。ただ惜しい欠点がひとつある。そしてそ

れが彼の提案を全く実行不可能なものにしてしまっている。それはなにかというと、彼のいうよ

うなそういう超知識をおさめるほどのすばらしい能力を持った人間を、どのようにして養成する

のかということである。いや、まだある。まずその前に、そういう人間を養成するような偉大な

教育者であり指導者であるいねば超知識と超能力をあわせ持つ人間を見つけ出さねばならぬので

ある。しかも相当な人数をIII。もっとも、それだからこそI-、そういう問題をかかえている

からこそ、ルネーデュボスは、その発言のなかに、思わず「ヒトの突然変異」願望をチラリとの

ぞかせてしまったのだといえるのかも知れない。突然変異でもしないかぎり、そんな偉大なヒト

はあらわれっこないのだからI・。

 もっとも‐、だからといって、われわれはけっして、ルネーデュボスー最も尊敬すべき理

性の持ちぬし1-を喧うことはできないのである。なぜならば、科学と技術は、実際に、いま、

ヒトの突然変異の方法をさまざまな角度から真剣にさがしはじめているのだからI。

 そう。ヒトの突然変異、ヒトの改造である。

 科学と技術は、今や、ヒトの改造の必要性を痛切に感じて、その方法手段の発見に全力を上げはじめた。おそらくそれはヒトに残された最後のチャンスではないだろうか。今まで、人間は、環境に合わせて自分を適応させるというよりも、科学と技術によって環境のほうを変えて自分に適応させてきた。それが今や限界に達し、環境の制御ができなくなった。残された道はもはや人間を改造するよりほかないのである。そうしてついに人間の改造に着手しはじめた。科学と技術の追いつめられたすがたがここにある。

では、科学と技術は、どんな方法でヒトの改造をしようというのか? そうして、それははたしてうまくゆくのだろうか?

 

 

Another suggestion from the science camp

 

There is another proposal.

E. Rabinovic, a well-known biophysicist,

“Science is humanity’s first common business”

I preach. (Scientific and contemporary reflection)

“It may have been started separately in different civilizations, but now it has spread throughout the world. Present

There are probably no other countries in the world that will not participate, albeit to varying degrees in scientific progress.

The results are from Stockholm to Sydney, Novon Birks to Paris, New York and Tokyo.

It is stored in the library. —- Every time there is an international scientific conference, there is only one science.

Scientists around the world working in the same department speak the same language, use the same laboratory equipment and logical procedures,

As with colleagues from the two universities, they have confirmed that each other understands.

Of course, this is not the case except for natural science, and it will become social science or political science.

The ideological relationship will become stronger and mutual understanding will not be good, but

I wonder if this science will be important for international cooperation and will be coordinated and adapted to science.

It is.

Stowe’s 7th Pugwash Conference in 1966 was a charter based on the ambition of global scientific efforts.

Proposed. There should be no such thing as annihilation. The scientific revolution is a special interest of each country

Pursuing profit has become a dangerous, unrewardable game. It was common before humanity

Raises challenges, creates common interests that are more meaningful than the individual’s individual, conflicting desires,

For their own benefit and for all other people of humanity, this is a major international effort.

I had the opportunity to pursue these common problems. This is the final stage of human evolution as a social animal

It is. If we fail to do that process well, the era of human superiority on Earth is

I’ll tell you the end soon. ”

And he is writing. He is one of the members of the Pugwash Conference. Negawa

As a result of these efforts being promoted promptly, the era of human superiority on the earth will end.

I wouldn’t be alone in thinking that I wanted to prevent the outbreak. Ker

This movement is not only a conscience of science but also politics, thoughts, principles, interests, etc.

It is the first time that we can achieve the results, so from the viewpoint of the modern human race,

It ’s not me alone that I ’m far away, and I feel the frustration of scratching my shoes and scratching.

The

Sense of frustration? No, rather it is a feeling of despair. Even here, I am writing by Mr. Sakyo Komatsu

I have to think of chapters.

”Technological advances, especially among engineering people, are infinite, and our world is the future

Some people even think they are evolving indefinitely. However, in this case (human) problem

Often out of sight. Humans do not (evolve) so easily. Ten thousand years

From the point of view of the previous human, it was said that the human being had the ability to do so many things.

That would be surprising, but this ability was originally

The physical condition of human beings was almost the same as that of the first ancestors of modern humanity.

It has not changed. It has been adapted by opening people and (changing) the natural environment. Shi

The situation has changed when we have created a scare machine system, especially an automatic machine system.

人間 Applying two principles to the mechanical system, the purposefulness and rationality that humans have extracted from their lives

Well, when I started pursuing this, the mechanical system began to evolve. As soon as machines started to proliferate around the world, they quickly caught up with human abilities and began to chase them. It began to proliferate and develop automatically, regardless of human will or by forcing human will.

(Currently, we think that we are developing a mechanical system by our will. However, I don’t realize that there is one pawl in time. Individual machine

On the other hand, there is still freedom of human will. However, it is already possible to abolish the entire mechanical system.

It’s gone! There, only in the direction of developing this, is the human will

It’s gone.

Humans can live as living creatures without machines. For now, the machine is so

do not go. However, at the level of human society as a whole, the part where humans depend on machines is already more functional.

The machine is much bigger than the part that depends on humans. Humankind (as a whole) automatically develops mechanical systems

There is a deep inside. Individual will is no longer a problem.

And, in addition to the principle of rationality and rationality given by humans, the mechanical system is too much

Naturally, the speed of (evolution) is fast because it doesn’t contain anything. Until it is

Forces human adaptation (and progresses), and when it reaches its limit, it is no longer chicks

It begins to move by itself without the help of human beings. The human system and the mechanical system follow a parallel line suddenly from a certain point.

(Sakako Komatsu, human future)

The parallel lines are good, but it will eventually open up. There is probably no mechanical system

The rising line is drawn to the limit, and the human system follows the falling line. Isn’t the end of the human bankruptcy?

Arthur C. Clark, a radio technologist and writer, and a conservative scientific critic. clearly

One who thinks so. Humans have gradually become a machine created by their own hands.

Even if the mechanical system does not go to the destruction of mankind, humans sneak from the leading role in history.

Even after being killed, as a creature that has evolved further than human beings, we will move to a future that humanity no longer knows

He will continue to develop in the future, and he describes it in the “Future profile”.

At that time, it is transformed or evolved (or degenerated) into some form so that it can coexist with the machine.

Only human beings go to the future together with the mechanical system in the form of one part of the mechanical system. But at that time,

There is no longer a “living” human being. Land covered by a huge artificial brain

In the corner of the sphere, it is left like an indio in that Amazon’s outskirts, and it goes down from the progress of history.

While waiting for the time of destruction as a “seed”, with interest only in their surroundings

Will be.

“The idea that machines survive and humans are violent, but logically impossible.

“I think (future ideas)”. Some questions remain. First of all, the mechanical system is human successor

There is a question of how well it will develop. The mechanical system is free from humanity

Before you can walk completely alone, the mechanical and human shields ride on a deadlock.

Mechanical systems that have not yet reached the stage where humans are rapidly debilitating or destroyed and can still develop themselves

However, it is also a case where it can be considered that both of them are torn together. I would rather be better at that

I see it as capable.

Human beings are now being defeated from two aspects. One is environmental pollution from chemicals

Faced with the physical crisis of one, one of the mental intelligence crisis due to the development of engineering machinery system

That is why. In addition to the above, I mentioned the collapse of humanity resulting from the loss of the ethical system.

How can we overcome these crises while avoiding homo sapiens?

We have seen some suggestions from scientists. However, there is no one hand

No. The possibility of realization is very thin.

I think.

と こ ろ で No matter how much the mechanism or organization has been modified,

Is it not? No, first, even one mechanism and one organization can’t be moved as desired

Isn’t it? The human ability has reached its limit, so it will be overcome

It is the person at the present time that I am standing at the last minute where my ability and ability are completely lost

I wonder if it will be between.

If so, there is only one road left. That is, humans too

It is to remodel.

Let’s look back on the proposal of René Dubos. His proposal is not great

But it should be the best way to save the current crisis. There is only one flaw. And so

This makes his proposal totally infeasible. What is that, he says

How to train humans with great abilities to hold such super knowledge

It is that. No, it ’s still there. First of all, it ’s great to train such people

If you are an educator and a leader, you must find a person who has both super knowledge and super ability.

is there. Moreover, a considerable number of people III. However, that’s why I- has such problems.

That’s why René Davos, in his remarks, suddenly expressed his desire to “mutate humans”.

It may be said that it has been let go. Unless it is a mutation, such a great human

I don’t appear, so I.

-But that’s why we’re never the most respected René de Bosse

It is not possible to fight for the sex 1-. Because science and technology are actually

I’m starting to look seriously at human mutation methods from various angles.

Yes. Human mutation, human remodeling.

Science and technology now feel the necessity of human remodeling, and have begun to make every effort to discover the method. Perhaps that is the last chance left for humans. Until now, humans have adapted themselves by changing the environment through science and technology rather than adapting them to the environment. Now that the limit has been reached, the environment cannot be controlled. The road left is no more than remodeling humans. Then finally started to remodel humans. This is where the science and technology have been chased.

So how do science and technology try to remodel humans? So will it go well?

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